全日空、来年9月からパース−成田直行便を就航
全日本空輸(ANA)は12月26日、来年9月1日からパース空港〜成田空港線を就航すると発表した。パースは、ANAとしてオセアニアではシドニーに次ぐ2番目、世界では45番目の就航都市となる。使用機材はボーイング 787-8型機で、ビジネスクラス32席、エコノミークラス152席の全184の予定。
同社は、西オーストラリア・パースを鉱物・天然資源をはじめとした主力産業によるビジネス、年間を通じた双方向の安定したレジャーなどの需要が期待できるマーケットとして取り込んで行くという。
また、TPPやRCEP(東アジア地域包括的経済連携)等の経済連携強化により、アジア太平洋地域におけるヒト・モノの流動がより一層拡大していくことが期待されることから、今回の新路線開設により日豪間の交流拡大に貢献していくともしている。
航空券の予約・販売の開始日は、後日の発表となる。
パース〜成田線ダイヤ(予定)
NH882便:
パース(21時45分)発〜成田(翌08時25分)着、毎日運航
NH881便:
成田(11時10分)発〜パース(20時15分)着、毎日運航
【追記】
ANA は1月23日、パース-成田線航空券の予約・販売を2月7日(木)より開始。エコノミークラス152席のうち14席はプレミアムエコノミーとして販売することを発表した。
わらを主な材料とした日本発祥のオブジェ「わらアート」3作品が、西オーストラリア州ヨークで制作され、現在公開中となっている。
これはヨークで開催中のヨーク・フェスティバル(yorkfestival.com.au)のプログラムのひとつとして企画されたもの。日本のNPO法人わらアートJAPANの協力の下、地元で昨シーズンに収穫された麦わらを使い、オーストラリアで絶滅に瀕する3種類の生き物たち、ビルビー(bilby)、クビカシゲガメ(western swamp turtle)、シロハラガエル(white-bellied frog)がこのほど完成した。
わらアートJAPANから派遣されたアーティスト、守屋陽氏をはじめ、地元からは繊維造形作家のフィオナ・ガビーノ氏、彫刻家の高橋祐子氏らが参加。さらには総数100名を超えるボランティアの協力を得て、3つの生き物が見事に表現され、フェスティバルに訪れる人々を魅了している。これら作品はフェスティバル最終日の10月7日(日)まで展示される。
日本独自の文化とも言える、わらで作るオブジェ「わらアート」が、今回初めてオーストラリアで制作、公開される。
これは、西オーストラリア州パースから東へ100キロほどにある、同州内陸部で最も古い田舎町、ヨークで毎年恒例となっているヨーク・フェスティバル(yorkfestival.com.au)のプログラムのひとつとして企画されたもの。
ヨーク・フェスティバル実行委員会と日本のNPO法人わらアートJAPAN(waraartjapan.com)が連携し、同団体の創設者である武蔵野美術大学教授宮島慎吾(みやじま・しんご)氏がデザインを、所属アーティストである守屋陽(もりや・あきら)氏が制作を担当。地元で獲れた麦わらを使い、オース
トラリアで絶滅に瀕する3種類の生き物たちが、同フェスティバルの屋外会場3か所で巨大立体作品として表現される。
9月8日から10月7日まで開催されるヨーク・フェスティバルは、地域活性化を目指して音楽、アート、文化、食をテーマにした大人から子供までが楽しめる祭典。今回その主役となる「わらアート」は、8月下旬に守屋氏がヨーク入りすると同時に、地元アーティストや地域住民ボランティアの協力で制作が開始され、そのプロセスも一般公開しながら、9月中の完成を予定している。
これまでに20体以上のわらアート制作に携わった経験を持つ守屋氏が、日本で培ったアート技法で作り出すのは、絶滅危惧種に登録されているビルビー(bilby)、クビカシゲガメ(western swamp turtle)、シロハラガエル(white-bellied frog)の3作品で、そのサイズは2メートルから大きなものは4メートルの高さにまで至るという。
日本がうどんやそうめん用として輸入する小麦のほとんどを産出する西オーストラリア州。偶然にもヨークは、そのなかでも有数の小麦生産地帯にあり、そして今回の「わらアート」制作では、西オーストラリア州と日本の豊かな文化交流のひとつとなる貴重な機会が提供される。
なお現在、フェスティバル実行委員会では、8月26日から始まる、この「わらアート」の制作作業をサポートするボランティアを募集している。応募は以下のサイトから。
https://yorkfestival.com.au/about/applications/volunteers/
わらアートJAPAN 作品イメージ
新潟県新潟市西蒲区
さる7月26日、平山達夫・在パース日本国総領事主催による2018年度JETプログラム(Japan Exchange and Teaching Program)の歓送レセプションが総領事公邸で開催された。
レセプションには西オーストラリア州首相代理のジョン・クィグリー州政府法務大臣ほか、政府関係者、日系企業、教育機関、自治体国際化協会、JETプログラム同窓会会員らが出席し、参加者18人(外国語指導助手16名、国際交流員2名)の門出を激励した。
JETプログラムは、日本の外国語教育の充実と地域の国際交流の進展を図ることを目的として1987年に開始。西オーストラリア州からはこれまでに400人以上が参加し、日豪間の交流や日本の国際化に貢献している。
外務省は6月29日、外務大臣表彰受賞者を発表し、西オーストラリア州では1個人、3団体が選ばれた。
外務大臣表彰は、日本と諸外国との友好親善の増進に多大な貢献をし、顕著な功績のあった個人および団体をたたえるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を訴えることが目的となっており、今回は日本国内外で個人205人、49団体が受賞した。うち国内在住受賞者は34個人、6団体、海外在住受賞者は171個人、43団体となっている。
<西オーストラリア州関連受賞者>
ウスラ ペイジェルス 和光 氏(いけばな草月流西オーストラリア州支部長)
(Ursula Pagels WAKO、 Director、 Australian Sogetsu Teachers Association of WA)
長年にわたり西オーストラリア州における生け花の指導、普及に携わり、日本文化の理解促進に努めた。多くの展覧会を開催し、ジャパン・フェスティバルなどの行事にも参加することで、日豪相互理解と友好親善に大きく寄与。日本総領事館の各種レセプションに見事な生け花を展示するなど同館事業にも貢献した。
西オーストラリア州日本語教師協会
(Japanese Language Teachers' Association of Western Australia)
1972年設立の西オーストラリア州日本語教師協会は、主に西オーストラリア州内の初等、中高等学校の日本語教師を支援する組織として活動。その活動は教授能力を向上させ、日本語学習の人気を高め、日豪の相互理解を大きく促進した。同協会主催の日本語弁論大会、書道コンテスト、会話レッスン等で日本語学習者のレべル向上に努めている。
ジャパン・フェスティバル法人
(Japan Festival Inc.)
ジャパン・フェスティバル法人は2013年に設立され、2014年に第1回のパース・ジャパン・フェスティバルおよび関連行事以降、同フェスティバルを主催している。フェスティバルでは、日本の武道、歌謡、舞踊などの日本文化を舞台で披露。また来場者は、日本企業や日本人グループの出店で日本の食や産品を体験することができ、典型的な日本の夏祭りの雰囲気と趣を醸し出している。このフェスティバルへの来場者は毎年2万人以上となり、日本とオーストラリアの関係強化と相互理解、またパースにおける日本文化への関心の高まりに大きく貢献している。
パース米国アジアセンター
(Perth USAsia Centre at The University of Western Australia)
パース米国アジアセンター(西オーストラリア大学内)は、オーストラリア、インド太平洋地域、米国間の関係強化と戦略的思考を促進する非営利機関として、日本とオーストラリア間の相互理解の促進へ貢献。同センターは地政学上の問題、政策策定、政界、経済界、有識者間の戦略事項に関する共通認識の構築に焦点を当てている。駐豪日本大使、日本やオーストラリア在住の日本専門家を招いて数々のセミナーやシンポジウムも開催。2018年3月には日本シンポジウムを主催し、インド太平洋地域における日本の役割をテーマに、熱心な議論が交わされた。
<資料提供:在パース日本国総領事館>